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相撲人気復活に水を差す横綱審議委員会の「老害的超上から目線」

横綱の権威を守る前にやるべきこと

問題点は二つある

貴景勝が11月場所を制し視聴率20%超えの盛り上がりを見せる中、一つのニュースが議論を呼んでいる。横綱審議委員会が白鵬・鶴竜の両横綱に対して、「引退勧告」の次に重い「注意」を決議したのだ。

8場所連続休場の稀勢の里がこれより軽い「激励」だったこともあり、両横綱への決議そのもの、そして「注意」という重さの妥当性について議論が巻き起こっている。

横綱に対する決議が内規に基づき行われたのは、2010年初場所後の朝青龍への「引退勧告」と稀勢の里の「激励」一件のみなので、過去の対象事例が少ないという事情もあり、判例との比較が出来ないことも混乱を招く要因なのかもしれない。

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人々の反応は様々だが、決議に対する是非もさることながら過去に遡っての白鵬の土俵内外の態度に対する批判や、鶴竜の帰化に伴う年寄株取得に向けたプロセスに関する賛否といった部分にまで話が波及している。「注意」そのものから議論の対象が枝分かれしており、事態を更に複雑なものにしているように思う。

だが、この問題が単に決議の妥当性の議論に留まらない最大の要因は、横綱審議委員会そのものに対して批判の声が上がっているという点である。

代表的な意見は以下のようなものである。

「不振の横綱に対して厳しい声を上げるだけ」
「上から目線で不愉快」
「相撲を愛しているようにはとても見えない」
「相撲ファンの老人の井戸端会議でしかない」

 

これらを見て思うのは、横綱審議委員会について多くの人が思っている問題点は二つあるということだ。一つは横綱審議委員会の必要性に対する疑問、もう一つは感情的に共感できないということである。

横綱審議委員会が何か発言するたびにこの手の議論が起こり、多くの方が不快感を吐露するのは、精神衛生上良くないものではないか。そして、問題点と解決策が整理されない状態が続けば、毎回この手の報道が引っかかることになる。そこで今回は、この二つの問題点について考えていこうと思う。

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