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多くの人が知らない、センスのいい人と悪い人の「決定的な差」

〈ピンチをチャンスに変える〉思考法とは
コロナショックで「当たり前」が崩壊した今、未来をどう考えればよいか。エンターテインメント業界の次代のキーパーソンたちが、コロナ禍の現在とこれからを発信する連載企画「Breaking the Wall」。

第4回は、話題書『超クリエイティブ 「発想」×「実装」で現実を動かす』を上梓したクリエイティブディレクターの三浦崇宏さんによる特別寄稿! ポストコロナ時代の仕事に必要な思考力とセンスとは?

 

思考を止めてはいけない

思考の動きを止めるな――。

今年、新型コロナウイルスの危機を受けて、広告の仕事が少なくなり、社員のオフィス出勤も大幅に減らすなか、自分自身に言い聞かせ、弊社GOの仲間たちに伝えたのはこの言葉でした。ダラダラと休んでいると筋力も体力も落ちてしまうように、思考もまた脳の運動です。自粛期間だからといって思考を止めていると、いざ動き出そうとしたときに高いパフォーマンスは発揮できない。

三浦崇宏さん(写真:山本茂樹)

僕の盟友の総合格闘家・青木真也はコロナ期間でも「とにかく練習のクオリティを落とさない」ことを自らに課していました。普段からの練習やストレッチの積み重ねがなければ勝負の勘所が鈍ってしまうように、思考力の維持においてもまた、運動のアナロジーがそのまま適用されます。

そこで僕たちは、課題解決のためにアイデアを出す広告クリエイティブのプロとして、この機会に社会貢献がしたいと考えました。「プロブレ」(プロによるブレスト)という、困窮する企業や自治体にアイデアをブレインストーミングして無料で提供する活動を期間限定で行いました。

当初20社限定で募集をかけたら100社ほどの応募をいただいたので、マンパワーの限界まで30社ほどに対応しました。コロナによるマーケットの変化への対応策を提案したり、スキルシェアサービス「coconala」のスタートアップを支援したり、あるいは観光客が激減した仙台市の新しいブランディングに協力したりしました。こういう状況下だからこそ、クリエイターの僕たちが思考停止することなく社会に何が貢献できるか、動き続けなくてはならないと思ったのです。

たしかにコロナ危機は飲食店やアパレル、観光業などに少なからぬ打撃を与えました。エッセンシャルワーカーの方々にかかった多大な負担を思うと、深い畏敬の念を抱いています。苦しい状況におかれた方々の心痛に共感しつつ、ひとつ確信を込めて言えるのは、〈ピンチは視点を変えたらチャンスだ〉ということです。

飲食店が苦境にさらされる中で、出前館やウーバーイーツは売上げが伸びました。広告業界も落ち込みましたが、ゲーム会社は躍進した。つまりどんなに危機的な状況でも、得している人間は必ずいる。だったらどうやって得する側に回るか、誰のためにどこで動けばピンチをチャンスに変えられるかを広い視野から考えることが肝心です。