夫婦仲にとって、ともすると「敵」になりがちなのが、「仕事」の存在です。
仕事が忙しくて、夫婦で話す時間が取れない。
仕事が忙しくて、育児に手が回らない。
仕事が忙しくて、家では何もしたくない……。
お互いの仕事と夫婦仲の関係は、どのように考えればいいでしょうか?
まず大前提として「家庭よりも仕事を優先する」という考えは、あり得ません。
いや、もちろん、気持ちはわかります。仕事だって大事だ、お金のためにも、自己実現のためにも仕事は絶対に手を抜けない。
だからといって、人生の両輪のもう片方である、家庭・夫婦について手を抜いていいということにはなりません。繰り返しになりますが、夫婦が破綻すると仕事も将来も普段の生活も、すべて破綻します。暴論を承知で言えば、夫婦のパートナーシップさえなんとかなれば、仕事がなくたって人は生きていけるのです。
逆に、「夫婦を犠牲にして仕事をがんばる」はいつか必ず、つけが回ってきます。
では、家の外でも中でも、がむしゃらにがんばるべきかというとそうではありません。
妻も夫も疲れ切って、家では何もできない、という場面はあるでしょう。
そういうときにこそ優先すべきなのが、夫婦のコミュニケーション。疲れたときほど、会話をがんばるのです。「疲れた」という気持ちを伝える、「今日は外食にしよう」と提案する、愚痴をこぼす、愚痴を聞く。それさえしておけば夫婦の関係は円滑になり、家庭にエネルギーが満ちて解決策も見いだせるでしょう。