2020.12.01
# 音楽

紅白歌合戦に初出場「BABYMETAL」が世界を巻き込み、熱狂させ続けてきた理由

伝説から10年
杉山 仁 プロフィール

2014年、ソニスフィアの奇跡

中でも大きな転機になったのは、『Summer Sonic 2013』に出演したメタリカのラーズ・ウルリッヒが彼女たちのライブを観たことなどが経緯のひとつとなり実現した、「Sonisphereの奇跡」と呼ばれる2014年のイギリスの音楽フェスティバル『Sonisphere Festival UK』での出来事だ。

この年のヘッドライナーはメタリカ、アイアン・メイデン、ザ・プロディジーの3組。シーンのレジェンドや本格派が多数出演する音楽フェスに、1stアルバム『BABYMETAL』リリース後、まだ高校生と中学生だったBABYMETALが出演した。

2014年7月5日「Sonisphere Festival」photo by gettyimages

硬派なメタル・リスナーが集まるフェスとあって、ラインナップ発表当初は現地のファンの間で賛否両論が巻き起こったものの、注目度の高さを受けて主催者側が当初予定していた3000~5000人規模のステージから、急遽6万人規模のメインステージに出演を変更。BABYMETALにとって初の海外での巨大ロックフェスティバル出演にもかかわらず、多くの観客が会場を埋め尽くし、パフォーマンス中にモッシュピットが生まれたり、終演後にアンコールを求める声が上がったりするなど、本場の観客を圧倒して大成功を収める。こうした出来事をきっかけに、イギリスはメンバーの「第二の故郷」と呼べる場所になった。

2014年7月5日「Sonisphere Festival」photo by gettyimages
 

以降は海外での活動がさらに広がり、これまでにレディー・ガガやレッド・ホット・チリペッパーズ、KORNらの本国でのツアーの前座を務めた他、自身の海外ツアーの規模も拡大。同時に、2016年にリリースしたメタルの多様性を詰め込んだ2ndアルバム『METAL RESISTANCE』も日本のアルバム・チャート1位だけでなく、アメリカで39位、イギリスで15位を記録し、日本人女性アーティストによる各国の記録を塗りかえていった。そうした世界的なブレイクの発火点になったのが、2014年の「ソニスフィアの奇跡」だった。

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