日本の良心であった中村哲先生(医師・享年73)が銃撃を受けて死去されてから、2020年12月4日で一年になります。
中村先生のアフガニスタンでの活動に関しては、書物やテレビ等でしばしば報道され、皆様もよくご存じだと思います。しかし今回、中村先生と共に長期に働いてきた仲間との交流を通して知り得た、先生の人間性や素顔に迫りたいと思います。
何故多くの人が中村先生と共に働く気持ちになったのか、また、私がパキスタンのペシャワールのミッション病院にボランティア研修に行き、そこで、実際経験して感じたことを中心にお伝えします。
中村哲先生にはじめてお会いしたのは、2001年の7月でした。
私は2001年にNPO 法人「風に立つライオン」を設立しました(現在は解散)。「風に立つライオン」は、私が2000年にインド・コルカタのマザー・テレサの施設で体験した「医療の原点」を医学生や若い医師に体験して欲しいと考えて設立しました。
「良医」育成の原点を体験できる場所として、コルカタのマザー・テレサの施設とアフガニスタンの中村先生の施設を選びました。