獣医師で作家の片川優子さんによる連載「ペットと生きるために大切なこと」。ペットとの暮らしは、専門的に習う経験がないため、自己流で判断してしまうことも多い。この連載では、獣医師ならではの視点で、ペットオーナーが知っておくべき情報を片川さんが執筆。

今回は、「ペットのおやつ問題」についてフォーカス。欲しがるから、かわいいからとついついあげてしまうお菓子。でも、獣医の視点からみると、あげ方、選び方に気になる点があるというが……、一体どういうことなのだろうか?

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多くの人が自己流になっているペットへのおやつ

ふだん、愛犬や愛猫に、どのくらいおやつをあげているだろうか。病院で「おやつはあげていますか?」と聞くと、大体のオーナーは後ろめたい思いもあるのか、「少しだけです」と答える。でもその少しって、一体どのくらいなのだろう。

以前、入院中の犬が食欲不振だったので、面会に来たオーナーに、おやつをあげてほしいと頼んだことがある。するとオーナーは、「手のひらいっぱいのおやつ」を愛犬にあげた。残念ながら犬の病気はかなり深刻だったので、食べてくれるならなんでも良いと、食事制限はしていなかったのだが、一度にその量のおやつをあげるのかとびっくりした覚えがある。

私はペットにおやつをあげるのはいけないことだとは思わない。おやつを使ってトレーニングをしたり、しつけをしたり、日々のお手入れをすることを推奨もしている。

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だが、そのおやつはどのくらいあげれば良いのだろうか。またどんなふうにいつあげれば良いのだろうか。「少しなら良い」の「少し」とは、一体どのくらいの量なのか。またペットがぽっちゃり体型で、「少ししかおやつをあげていない」はずなのに痩せない場合、どんな見落としがあるのか。

今回はそんなペットとおやつの付き合い方について考えてみたいと思う。