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入試問題から愛をこめて…出題者の遊び心とメッセージが込められた良問

解けた受験生は思わずニヤリ

一見、普通の問題に見えますが……

-√5≦x≦√5で定義されるふたつの関数

f(x)  = √|x| + √(5-x^2)
g(x) = √|x| - √(5-x^2)

に対し、次の問いに答えよ。

(1)関数f(x)とg(x)の増減を調べ、y=f(x)とy=g(x)のグラフの概形をかけ。
(2)2つの曲線y=f(x)、y=g(x)で囲まれた図形の面積を求めよ。

(信州大学)

問題作成者の遊び心

大学入試の数学の問題というと、難解で、近づきがたいと思われる方が多いと思うが、入試問題を作成する担当者も人の子、いろいろな遊び心を問題に込める楽しい人もいる。この問題も、最後にあっというサプライズが隠されている。

グラフを描いてその面積を求める、という入試問題としてはきわめて平凡な出題である。f(x)、g(x)ともにxには絶対値がつくか、あるいはx^2の形をしている。したがって、

f(x)=f(-x)
g(x)=g(-x)

であることは容易に見てとれる。だからx≧0の部分を考え、それをy軸に関して対称移動してやればよい。

またy=±√(5-x^2)は原点を中心とし、半径√5の円だ。y=√xは放物線x=y^2の上半分で、絶対値がついているのでy軸で折り返してやればいい。

これらふたつの関数をグラフに描くと、図のようになる。

問題の関数はこれらふたつの関数の和なので、原点を中心として半径√5の円を上下に引き伸ばした形になることが予想される。