世界的に「クラフト」が人気
ここ数年、酒の世界で小規模で酒を造り始める「クラフト」が人気である。
特にクラフトビールは、あちこちでイベントが開かれる、国内外の人気クラフトビールを集めた専門店や店で醸造するブルーパブも増加するなど、広がりが大きくなっている。クラフト・ウイスキー、クラフト・ジンも人気が高い。
クラフトビールは、発泡酒免許で始めるところが多い。ビールなら、年間60キロリットル以上製造しなければならないが、発泡酒は6キロリットル以上とハードルが低いからだ。
発泡酒免許で酒を造る免許場数は、国税庁の調べで現在134カ所ある。2015年が95で2010年が40だから、この10年で急増していることが分かる。同様に、ウイスキーは82あるが、2015年が10で、2010年は8なので、この数年の伸びが著しい。ジンなどのスピリッツは167あるが、2015年は43、2010年は39である。やはりこの数年の伸びが急速である。
クラフトの酒を飲むこと、製造所を訪れることが流行るのは、個性的な酒の造り手が増えているからだが、そもそもなぜこれらの酒製造が活発になっているのか。酒文化研究所の山田聡昭さんに聞いた。