日本は紛れもなく“化粧品大国”。欧米の大手化粧品ブランドが競うように“日本向け製品”を開発するほど、巨大かつ重要なマーケットを持っています。ましてや国内にある化粧品メーカーの数は数千社とも言われ、日本ほど「国産化粧品」を多く持つ国も他にありません。

そんな市場を牽引してきたブランド、群を抜く研究開発力を持つメーカー、自らマーケットを拡大してきた流通まで、「日本のビューティ」を世界に誇れるものにしてきた JAXURYの主役たちをここにレポートし、その功績を讃えます。

そもそも『JAXURY』とは?
FRaUが発信する、世界に誇れる日本の美しさ「JAXURY」を徹底解説!
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日本のファッション界が生んだ唯一無二のラグジュアリーコスメブランド

コスメの世界市場におけるラグジュアリーブランドは、実は半分以上がオートクチュール系のデザイナーズブランドであったりする。
つまりシャネル、ディオール、サンローランといった、20世紀コスメ界の劇的な成長に寄与したビッグブランドは、いずれもファッション界に今も君臨するオートクチュールブランドである。その後もジバンシイ、アルマーニ、トムフォードと、ファッション界は多くのプレステージコスメブランドを排出している。それも、オートクチュールブランドは当然のようにフレグランスを発表し、それを1つのきっかけとしてメイクアップ、そしてスキンケアへとジャンルを広げてくるのが常識になっているからだ。2020年、エルメスがついにコスメに本格参入したのは記憶に新しい。
いずれにしてもコスメのラグジュアリーを支えているのは、世界に冠たるファッションブランドなのである。
ところが残念ながら、日本のコスメ市場にはこの仕組みが当てはまらない。オートクチュールブランドのコスメ参入というケースは過去になく、ごく最近ユニクロのジーユーがコスメを発表したが、純粋に日本のファッションブランド発信のコスメ自体がそもそもあまり見当たらないのだ。

そんな中で、唯一無二の存在と言えるのが「ザ・ギンザ」のスキンケアだろう。「ザ・ギンザ」と言えば、20世紀における伝説のブティックで、日本のファッション界に圧倒的な影響をもたらしたことで知られる日本初のセレクトショップである。

ラグジュアリーと未来性を兼ね備えた異空間、ザ・ギンザの銀座のサロンは、言うならば美のライブラリー。まさに洗練の極みである。
かつてザ・ギンザのブティックがあった場所は今、SHISEIDO THE STOREとなっている。銀座通りの資生堂は、まさにゆるぎない銀座のランドマーク。photo:TAKUMI OTA

半世紀近くも前、1975年に銀座7丁目に誕生するファッションビル「ザ・ギンザ」は、アライア、アルマーニ、プラダ、ドリス ヴァン ノッテン、アレキサンダー マックイーンなど、今もトレンドを引っ張る、当時の最先端ブランドを次々に導入して日本女性に絶大な人気を得たもの。いわゆる「1点豪華主義」のブランド信仰が日本を席巻していた当時、それとは一線を画す形で、あくまで洗練されたブランドチョイスをモットーとし、まさに日本女性のセンスを鍛えたファッションの聖地であったのは紛れもない事実なのだ。

ただブティックとしての展開は10年ほど前に惜しまれながらも終了となり、そのDNAをしっかりと受け継ぐことになるのが、プレミアムなスキンケアブランドとしての「ザ・ギンザ」。今なお、ザ ・ギンザイズムを愛する人々を魅了し続けている。