英語版『鬼滅の刃』を読んでわかった、「柱」に込められた深すぎる意味

見事な「ダブルミーニング」だった
古川 順大 プロフィール

神社にしても、三橋先生の紹介にある儀礼にしても、人為的に神様のよりしろをつくろうとしたとき、最も広く行われたのが柱を建てることであり、このことが神様を数える助数詞として、「柱」が生き残った理由なのかもしれない。

「柱」という助数詞の由来はともあれ、日本において「柱」とは、神様を数える言葉である。話によると、『鬼滅の刃』の作者の吾峠呼世晴先生は、有名な神社がある地域の出身なので、神様を数える「柱」という言葉の響きは、とても身近なものであったのかもしれない。

元来、神様に使われていた「柱」という助数詞は、時代が新しくなると

大将殿にこそ君だちあまたおはすれ。〈略〉いまひとはしらはまします(『宇津保物語』藤原の君)

のように、高貴な人間にも使われるようになった。以上のように考えれば、作者は「神がかった強さをもつ剣士」という意味も含んで、「柱」という呼び名をつくったのではないか。

 

「柱」という言葉からは、鬼殺隊を支えるという意味と、神がかった強さという、2つの意味が読みとれる。「鬼殺隊を支える神がかった強さの剣士」、それが「柱」という呼称の由来であろう。

鬼を倒すという責務を全し、満身創痍でも刀を振るい猗窩座の左拳を止める強さをもつ煉獄杏寿郎の「柱としての二面性」を、監督の外崎春雄氏が描ききったからこそ、「劇場版「鬼滅の刃」無限列車編」は観客動員数1939万人、興行収入259億円(11/23時点)の大ヒットとなったのであろう。

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