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コロナ禍で激変!大学生は今どんな講義を受けているのか?

テストは自動採点、LINEで相談も可

コロナ禍が来た!!

私は長年、筑波大学生物資源学類(いわゆる農学部)で新入生に数学を教えています。2020年度の新学期を迎えた4月上旬、新型コロナウィルス感染症(COVID-19)の急速な広がりを受けて、本学は急遽、新入生を実家待機とし、授業開始を1ヵ月遅らせることと、全面的なオンライン化を決定しました。

私の講義は120人程の受講者がおり、1つの教室で学生同士が肩寄せあって座って、頭を寄せ合って話し合いながらやってきました。まさしく密集・密接・密閉の「三密」です。それを急遽、オンライン向けに再設計することになったのです! さてどうしましょうか……。

最初に試みたのはオンデマンド(教員が授業動画をあらかじめ作っておいて、学生が好きな時にダウンロード・視聴する形式)です。ところが、やってみるとさっぱり調子が出ません。

自宅の書斎でホワイトボードで講義して録画するのですが、聴いてくれる人がいないので反応が無いし、話し合いも無いので質問や誤答を拾って話を広げたりもできません。

そこで、思い切って、テレビ会議システムを使ったオンラインライブでやることにしました。いわば「生放送」ですから失敗のリスクは大きいです。しかし結果的にはうまくいって、思ったよりずっとスムーズにオンラインに移行できたのです。

オンラインライブの流れ

1回の講義の流れをご紹介します。開始15分前にテレビ会議を立ち上げると、学生が徐々に入ってきます。

「みなさんこんにちは! つくばはネムノキやタンサンボクの花が咲いています。皆さんの地域ではどんな花が咲いていますか?」のような軽めの雑談をチャットで始めます。

開始と同時に小テストです。従来は紙のテストで、学生が計算や証明に取り組む様子を教室で見て回れたのですが、オンラインでは無理なので全部○×問題にして学習管理システム(筑波大はmanabaというシステムを使っています)で管理するようにしました。

3~4人の受講者からなる班の中で相談してOKで、学生はLINEの通話やチャットで相談します。

小テストが終わると、自動採点された結果がすぐに学生にフィードバックされます。難問を協力して正解した班ではLINEで歓声が上がり、間違った考えで仲間を不正解に導いてしまった学生は意気消沈するようです。

小テストの例(左)と授業中のチャットの様子(右)

ここで不服や疑問に思った学生からチャットで質問が出て、私が答えるうちに、私の問題設定の不十分やミスが判明し、「正解」が覆ったりします。これがライブの魅力です。開き直りではなく(笑)、先生も間違えるのだ、正解はみんなで考え出すものだ、ということを教えるのが大学教育です。