2020.11.29
# 経営者

コロナ禍のなかで…「成長する企業」の経営者が考える、今後を生き抜くための「4つの観点」

ジャーナリストの大塚英樹氏は1000人以上の経営者に密着し、緻密な取材でその成功の背景を読み解いて来た。新型コロナウイルスで社会が大きく変わり、難しいかじ取りを求められている今、企業のトップにはこれまで以上に強い「人間力」が必要となる。組織を率いる「人間力」を培うための絶対条件とは何なのか。大塚氏の最新刊『成長する企業トップの成功戦略を解明する ニューノーマル時代を乗り切る経営』(講談社ビーシー/講談社)ではトップたちの苦悩と葛藤に肉薄し、経営の原点を聞き出している。短期連載の第2回は、原典之・MS&ADホールディングス社長(三井住友海上社長)の「革新性」に迫る。

「環境変化に迅速かつ柔軟に対応できる態勢の構築」

私は、経営者の責任とは、顔の見える企業のリーダーであることと考える。それも、役員をまとめ、中間管理職を引っ張るだけでなく、現場の1営業員まで含めた社員全体のリーダーでなければならない。

リーダーであるためには、社員一人ひとりに会社のビジョンを伝え、全員がそれを共有できるようにすることである。

社員全員が、会社はどこへ行こうとしているのか、どのような方法で達成しようとしているのか、そのためには自分が何をすればよいのか理解できるようにしなければならない。

経営者の責任は、会社の行先を示し、そこに社員を導くこと、そしてその結果に対して自ら責任を負うことである。

撮影/中村介架

その点、MS&ADホールディングスの社長で、三井住友海上社長の原典之はどうか。
原は現在、企業ビジョン「世界トップ水準の保険・金融グループの創造」を掲げ、その実現に向け、「環境変化に迅速かつ柔軟に対応できる態勢の構築」を繰り返し全社に伝え続けている。

原は、目指す会社の姿を「サステナビリティ(持続可能性)」「先進性」「グローバル」「社員の活躍」の4つの観点で整理し、それらを体現する会社にしていくと発信する。

 

例えば、サステナビリティに価値を置く会社。社会に新しい価値を提供し、社会と共に持続的に成長することを目指す。国連のSDGs(持続可能な開発目標)の枠組みを活用した取り組みを進めることで真の世界企業になる。

また、「先進性」では、デジタル技術を活用し、商品力、マーケティング力、損害サポート力で先進性を持つ会社になる─といった具合だ。

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