「独身の日」のイベント〔PHOTO〕Gettyimages

中国がコロナ禍のウラで、圧倒的な「消費大国」に変わり始めていた…!

海外旅行に行けず、ネット通販で爆買い

一足先にコロナを終息させた中国では、国内の消費が爆発的に回復している。中国人はこれまで海外に出かけては大量に商品を購入する「爆買い」を繰り返してきたが、今年はコロナ危機で海外旅行もままならず、旺盛な消費意欲は国内のネット通販に向かっている。コロナ危機をきっかけに、中国は米国を超える消費大国に変貌する可能性が見えてきた。

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独身の日は米国の感謝祭セールに匹敵するお祭り

中国では11月11日は独身の日と呼ばれ、ネット通販各社が大々的なセールを行う。ネット通販が本格化したのはここ10年なので歴史は浅いものの、イメージ的には米国における感謝祭(Thanksgiving Day)セールに似たイベントと考えればよいだろう。

米国では感謝祭の翌日に小売店が大セールを行い、皆がこぞって買い物に出かけるのが年末の恒例行事となってきた。開店と同時にお店に入らないと数量限定の特売品を買えないので、深夜から行列ができる。多くの人が、家族と食卓を囲んで七面鳥とアップルパイを食べた後、近くのショッピングモールに直行する。買い物を中心に回る感謝祭のイベントは、消費大国である米国の象徴として理解されてきた。

中国における独身の日は、恋人がいない若者たちが自虐的なジョークとして広めたことがきっかけと言われているが、ネット通販大手のアリババグループなどが、米国の感謝祭を参考にセールを行ったことから、中国最大の販促イベントとして定着した。米国のように家族と食卓を囲む伝統行事が買い物イベントに転じたのではなく、独身の日がセールになることの背景には、中国では長く一人っ子政策が続き、急激に核家族化が進んだことも影響しているだろう。

それはともかく独身の日には、毎年、ネット企業の売上高が大きく伸びるのだが、今年は例年と比較して、さらに規模が大きくなった。背景にあるのは全世界に拡大したコロナ危機である。