【漫画】おばあちゃんが電車に飛び込み…65歳以上の7人に1人を襲う「病気の正体」

残された家族たちの日々

東日本大震災からもうすぐ10年。Twitterで大反響の『柴ばあと豆柴太』の2巻の緊急発売が、12月9日に決定した。

10年がもうすぐ経とうとするが、まだ2500人以上の人が行方不明者のままだ。

『柴ばあと豆柴太』のなかでも、主人公の柴ばあのひとり娘・さなえはまだ見つかっていない。

そんな残された家族のうえにも歳月というリアルが流れてきている。

前回、柴ばあに認知症という残酷な宣告が下された。

コロナは日々、最大感染者数を増加させていっているが、この状況下で、認知症が進行するケースも多い。

日本認知症学会専門医を対象とした新型コロナウィルス感染症蔓延による認知症への影響に関するアンケート調査によると、受診・デイケア・認知症カフェ・介護サービスなどの利用が著しく減っており、症状悪化が認められるケースが40%にも上ることがわかった。

最近、忘れっぽくなったり、怒りっぽくなったり……ということはないだろうか?

実は認知症の有病率は、65歳以上で7分の1以上を占めており、日本人であればだれでも、認知症リスクを抱えている……といえるのだ。

認知症の症状の大きなひとつに「忘れる」ということがある。

「娘の存在を忘れる」「探すことを忘れる」そして「東日本大震災そのものを忘れる」可能性も……。

亡くなった人の存在は消えてしまうのか

著者のヤマモトさんは言う。

「柴ばあが認知症にかかってしまう……というのは、最初から決めていました。『柴ばあと豆柴太』では、『だれかが覚えていてくれる限り、その人はつながっていく、本当の意味ではいなくならない』ということを描けたらなあと思っていました。でもそのとき、だれかの記憶から失われたら、亡くなった人の存在は消えてしまうのだろうか……と疑問が浮かんで……。

柴ばあを認知症にすることは、その時から決めていましたが、まだ、自分の中で、その『覚えている』というテーマにどう決着をつけるのか……は決められていません。

認知症を調べていくうちに、とても多くの方々が、この病気と闘っていることを知り、またたくさんの家族が、この病気を支えていると知りました。

東日本大震災を経験した方々の上にもたくさんの歳月がふりそそぎ、そのなかでは、たくさんのいいことや、つらいこと、どちらもあるかと思います。

そんななかで、それでも前へ前へ……進んでいく被災地の方々に勇気をもらいながら、『柴ばあと豆柴太』らしい物語を紡いでいきたいです」

2巻の発売が、12月9日に決定した。2021年にひかえる10年を前に、もう一度「だれかの存在をつなぐ」意味を考える年末にしてみては?

 

2011年3月……ボクと柴ばあは出会った。東日本大震災で家族をなくしたひとりと一匹が
よりそうながら暮らす東北のある港町。お弁当屋さんを営む柴ばあと、小さな豆柴犬の二人暮らしをめぐる四季の物語。東北の温かさと、せつなさが伝わるストーリーと4ページのそれぞれの心象風景できりとった、新しい形のコミックス。たのしい4コマをはじめとした描きおろしもいっぱい!
2巻は2020年12月9日発売予定!

『柴ばあと豆柴太 2』(ヤマモトヨウコ著、講談社)

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作者紹介

ヤマモト ヨウコ

京都府出身。現在、転勤で仙台在住。初連載に緊張中。豆柴太をよろしくお願いします! https://twitter.com/YY0905

次回は12月3日更新!