ハーバード生の親が大切にしていること

では「リーダーシップ人材を育てる子育て」とはどんなものなのでしょうか? ハーバード生にどんな家庭に育ったのか尋ねると、彼らが必ず口にするのが「親とはいつも対話があった」という言葉です。

「対話」といっても、「人生いかに生きるべきか」「人生で大切なものとは何か」といった、かしこまった内容を指しているわけではありません。対話で重要なのは、トピックそのものではなく、「相手がほしいものを与える」ということです。

SIJの講師Jさんは幼少期から鳥が好きで、そんな彼のために両親は週末、野山にバードウォッチングに連れ出してくれたといいます。またお芝居好きのAさんの両親は、よく彼女を観劇に連れて行ってくれたそうです。さらに興味関心のある事柄について親と交わす対話があるため、ますますそれが好きになり、一つのことを突き詰めていく原動力になるのです。

学業だけではなく、幼い頃から自分に好きなことに打ち込み、得意を磨く体験を積み重ねているハーバード生たち 写真提供/廣津留真理

もちろんこれらのことは、直接テストの点数には結びつきません。けれど、何かに突出することで子どもたちは達成感を得て自己肯定感が磨かれ、自信を持って様々なことにチャレンジしたり、人とコミュニケーションしたりすることができるようになります。それが、リーダーシップを育てることつながるのです。