インターネット時代における「同人誌イベント」の役割とは〜作家・pha(ファ)×文学フリマ代表・望月倫彦

pha, 望月倫彦 プロフィール

望月:ネットだと変な切り取り方されたりしますもんね。ちなみに、文フリは決してアンチインターネットではないんです。むしろ、インターネットありきのイベントと言ってもいい。というのも、文フリは2002年に始まって、まがりなりにもインターネットがある時代からスタートしている後発イベントです。

コミケやコミティアなどはネットがない時代から続いていて、ネットが普及してpixivやニコニコ動画などが登場したときにどう擦り合わせていくか、みたいなことがあったと思いますが、文フリは最初からインターネット時代のイベントとして始まっているので、インターネットを使ってイベントを盛り上げるんでしょ、みたいな感覚がはじめからありましたね。

pha:だいたい事前にネットで調べてから買いに行く、みたいなことが多いですしね。

非常時でも文化を絶やさないために

望月:そうですね。今回コロナで一回中止になりましたが、こういった事態を機によりウェブカタログを皆さんに活用してもらいたいな、と思っています。イベントは今とても厳しい状況ですけど、文フリくらいならギリギリできることなので。

pha:文化を絶やさずにやっていきたいですね。

 

望月:やっぱり、半年に一回のイベントを中止にすることの重みってあるんですよね。東京以外の地域で年一開催だったりすると、一回中止にしたらまるまる2年空いてしまう。ただ、たとえば関西でも大阪と京都で一回ずつやったりしているように、どこかが中止になっても他の地域で細かくカバーできる。

pha:何箇所かあると一箇所つぶれてもなんとかなるんですよね。それはギークハウスも同じでした。たくさん作ることで冗長性を持たせる、っていう。

望月:そういうところは似ているかもしれないですね。文フリを東京以外で広めようと本気で考えたのは、東日本大震災のときなんです。被災地で色々なものがストップしてしまう当時の状況を目の当たりにして、これは東京という一箇所がダメになったらイベントの文化自体が終わってしまうと気づいた。今回はコロナで出店数は少し減りましたが、それでも成り立たなくなるほどではないし、全国各地で開催してきたことにもちょっとは意味があったかな、とこのご時世になって改めて思っています。

「第31回文学フリマ東京」は本日11月22日(日)に東京・大田区の東京流通センター 第一展示場で開催(12〜17時)。詳しくはイベントHP(https://bunfree.net/event/tokyo31/)を参照。
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