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文在寅政権の「豹変」…突如として日本にすり寄り始めたあざとい狙い

「徴用工問題」を棚上げしてまで

文在寅政権の思惑

米国のバイデン新政権誕生を見越して、文在寅(ムン・ジェイン)政権が日本に急接近している。

8〜11日の日程で訪日した朴智元(パク・チウォン)国家情報院長に続き、日韓議員連盟会長の金振杓(キム・ジンピョ)共に民主党議員が与党議員7人を連れて、やはり2泊3日の日程で日本を訪れた。さらには、韓国大統領府は否定しているが、叙勲(ソ・フン)国家安保室長の訪日も噂されている。

突如として対日外交に全力を注ぎ始めた文政権の狙いはどこにあるだろうか。

ASEAN+3(日中韓)首脳会議(写真:内閣広報室)
 

「特に菅首相、お会いできて嬉しいです」

14日、オンラインで行われた「ASEAN+3」首脳会議に出席した韓国の文在寅大統領は、日本の菅義偉首相に向けて挨拶をした。多国間首脳会議の冒頭発言で、特定の国の首脳に名指しで挨拶するのは異例のことだけに、韓国メディアの注目を集めた。

韓国日刊紙の「東亜日報」は、「最近、冷え込んでしまった韓日関係改善のための水面下の交流が進んでいる中、文大統領が関係進展に向けた意志を示したもの」と分析した。同紙が指摘した「水面下の交流」についても、今月8日~10日、朴智元国情院長の訪日から現実味を帯びてきた。

歴代で最も政治的な国情院長という評価を受けている朴智元院長は、機密維持を原則とする情報機関首長らしからぬ「賑やかな訪日」で、日韓両国のメディアから大きな注目を浴びた。特に「菅-文在寅宣言」の提案をマスコミに流した行動は、文在寅政権の日韓首脳会談に対する強い意志を読み取ることができる場面だった。

韓国日刊紙の政治部記者は、朴院長の訪日を次のように分析する。

「トップダウン方式を好む文在寅政権の外交スタイルでは、懸案解決に向けた環境が整わないとしても、できるだけ早い時期に、韓日首脳会談を行いたいと思っている。

そして、今年は2年ごとに開催される韓中日3国首脳会談の議長国が韓国だ。コロナが変数になるけれど、政権末期に入った文在寅大統領としては、今回こそが最後のチャンス。是が非でも日本の菅首相の訪韓を実現させたいのだろう。

だからこそ、韓国内で外交部がパッシングされたという論争が起こることを承知の上で、二階俊博幹事長と親交のある朴院長を特使として日本に派遣したのだ」