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飛行機?ヘリコプター?『カリオストロの城』にも登場したオートジャイロが初飛行!

サイエンス365day

"サイエンス365days" は、あの科学者が生まれた、あの現象が発見された、など科学に関する歴史的な出来事を紹介するコーナーです。

哲学者ウィトゲンシュタインも貢献

1923年の今日(1月9日)、オートジャイロの初飛行実験が行われました。

オートジャイロとは上部に大きなローターを備えたヘリコプターのような見た目の乗り物です。映画『ルパン三世 カリオストロの城』でカリオストロ伯爵が乗り回していた姿でご存じの方も多いかもしれません。前進することで生まれる風の力でローターを動かすところが、エンジンの力でローターを動かすヘリコプターと異なる点です。

ローターを水平方向に回転させて浮力を得る乗り物のアイデアは、15世紀のレオナルド・ダ・ヴィンチのスケッチにも描かれており、古くから検討されていましたが、オートジャイロの発明につながったのは、20世紀を代表する哲学者ルートヴィヒ・ウィトゲンシュタインが考案した翼端噴流式ローターという機構です。

「語りえぬものについては沈黙しなければならない」という言葉で知られる彼は、学生時代に航空技術を研究していたことがあります。「翼端噴流式」とは、竹とんぼのように中心の軸から動力を得るのではなく、羽の先端から噴出するガスを使ってローターを動かします。この発想が、前方からの風によってローターを動かすオートジャイロを生み出しました。

オートジャイロを実際に発明したのは、スペインの技術者フアン・デ・ラ・シエルバ(Juan de la Cierva、1895-1936)。彼は1923年1月9日(17日という説も)に初飛行実験を成功させ、イギリスで自らの名を冠した製造会社を設立しました。しかし燃費の悪さや騒音の問題を解決できず、オートジャイロはヘリコプターに取って代わられることとなりました。

ヘリコプターによく似ている Photo by Getty Images

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