「食事を減らすこと」も必要な場合がある

私は10年以上前から定期的に食品やサプリメントを愛用していました。疲労を感じるとニンニクやショウガの入ったラーメンなどの食事を摂り、それから基本的に焼き肉。ご飯も大好きで、疲れると3合くらい食べてしまいます。自分としては食事でパワーアップを狙ったつもりです。

鉄・亜鉛・ブルーベリー・ルテイン・エビオス・ビタミン剤は毎日飲んでいました。他にも蜂蜜・青汁・野菜ドリンク・豆類など「健康に良い」と言われているものや勧められたものなども食べていました。確かに入院期間はお酒と同じようにこれらのサプリメントも摂取しなかったのですが、ALSに罹患してからはますます拍車がかかり、プロテイン・勧められた健康食品・試供品の健康食品など色々と手を出しました。摂取しなかったのはドリンク剤だけです。

良いと言われるものをとりあえず摂取する。そして「何が効いているか分からないけれども効かないよりもいいだろう」と考えていたのです。実際に周囲にもこんな話をしていたこともあります「治療法がないのだから、とにかく色々と試してみるしかない」と。

こちらは田中真弓さんからの差し入れ。おやつも身体によいものを選んで送ってくれ涙が出そうに 写真提供/津久井教生

しかし夏くらいから、これらのサプリメントや食品をかなり絞って摂取するようにしています。これらのものが悪かったわけではありません、体調自体は良い感じで罹患から1年が過ぎています。しかしながら食生活の体調と違って「ALSの病状」は確実に進んでいるのでした。

現在は飲み水は炭酸水を中心として、コーヒーや紅茶など水分は自由にいただきます。お酒もたまにいただきますが、かなり酔うようになりました。食品ではニンニクやショウガは変わらずにアマニオイルとMCTオイル、そして友人ご本人が効くと確認した健康食品。

身体に良いと言われるもので、しっかりと素性の分かるものを試させてもらってきて、分かったことがあります。「身体にいいからALSに効果がある」ということはないのです。でも「ALS治療には効果がない」かもしれないけれど、食生活で体重維持や基本的な健康管理に直結する事はあると思います。自分に合ったものを模索していくことが大切なのです。

いま、私はALSの治療薬の開発に期待しつつ、できる限りの健康を維持しているのです。

『魔女見習いを探して』の関弘美プロデューサー・佐藤順一監督(右上)、川崎公敬録音エンジニア(左上)とともに 写真提供/津久井教生

【次回は12月5日(土)公開予定です】

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津久井さんが2020年9月から放送を開始した朗読動画。『魔女見習いを探して』のことや今のことを語ったYouTubeはこちら↓