Image by Swillklitch/iStock

この人がいなければ「Google」は存在しなかった?数学者カスナーの偉大な業績

サイエンス365days

"サイエンス365days" は、あの科学者が生まれた、あの現象が発見された、など科学に関する歴史的な出来事を紹介するコーナーです。

アインシュタイン方程式の解も発見

1955年の今日(1月7日)、アメリカの数学者エドワード・カスナー(Edward Kasner、1878-1955)が亡くなりました。

アメリカ・ニューヨークのユダヤ人移民の家庭に生まれたカスナーは、コロンビア大学で数学を学び、博士課程では群論と幾何学の研究で知られるフェリックス・クラインや、「23の問題」の提唱で知られるダフィット・ヒルベルトに学びました。

彼の業績として特に知られるのは、アインシュタイン方程式の解の1つである「カスナー解(計量)」の発見です。「カスナー解」は非等方的な宇宙モデルを表現しており、カオス的な振る舞いをする宇宙モデルや、高次元理論において3次元空間のみが大きくなるモデルの研究に大きな進展をもたらしました。

また、カスナーは数学を一般向けに解説した著書『数学と想像』でも知られ、その中にこんなエピソードが載っています。カスナーは子供の興味を引くため、「1の次に0が100個続く数」を考案しましたが、その数の名前をどうしたものか決めあぐねていました。すると彼の甥が、「グーゴル(googol)」という名前はどうかと提案したのです。カスナーは面白がってこのエピソードを掲載しました。

 

この「グーゴル」こそ、グーグル社の名前の由来なのです。グーグル創業時の社員だったショーン・アンダーソンは、膨大な情報を扱う自社の検索エンジンに名前をつけるとき、間違って「googol」を「google」と綴ってしまいました。このミススペルを創業者のペイジとブリンに提案したところ気に入られ、社名に採用されたのです。

カスナーがいなければ違う社名だったかも Photo by Getty Images