日本人は知らない…韓国経済の「コロナからの回復」が遅れているワケ

経済政策がまだ不足している…
高安 雄一 プロフィール

さらに個人消費である。個人消費は年率換算で2020年4~6月に6.0%増加した後、7~9月には0.5%減少した。そして、コロナ前である2019年10~12月を100とした今期の水準は94.8であり、輸出と同様、まだコロナ前の水準に回復しているわけではない。

個人消費はコロナウィルス感染拡大により人々が外出を控えたことから、外食や旅行といったサービス消費が大きく減少した。また、将来的な景気に対する先行き不透明感から自動車など耐久消費財の売れ行きが悪くなった。よってコロナウィルス感染拡大の影響を真っ先に受けたのが個人消費であった。

現在は新規感染者数も若干の波はあるものの落ち着いており、巣ごもり需要も伸びていることから、個人消費も徐々に回復しているが、7~9月はわずかながら減少しており、まだ本調子ではなさそうだ。

 

公共投資が足りていない

最後に問題なのが建設投資である。建設投資という需要項目は韓国特有なものなので説明を加えると、日本での住宅投資、公共投資、設備投資の建設部分(例えば、工場建設や本社ビル建設など)を合わせた概念である。建設投資は年率換算で2020年4~6月に6.0%減少した後、7~9月には27.8%減少するなど、2期連続で減少しており、さらには減少幅が拡大している。そして、コロナ前である2019年10~12月を100とした今期の水準は91.2にとどまっている。