日本人は知らない…韓国経済の「コロナからの回復」が遅れているワケ

経済政策がまだ不足している…
高安 雄一 プロフィール

設備投資は機械類が、半導体生産が堅調なことで半導体製造装置などへの投資が増えていることもあり好調である。半導体は韓国の主力製品であるが、新型コロナウィルス感染拡大の影響によりコンピュータ需要が伸びていることに加えて、データセンター用の需要も好調である。そして安定した需要が今後も見込まれ、半導体製造装置への設備投資が伸びているわけである。

SKハイニックスの半導体〔PHOTO〕Gettyimages
 

輸出はどうなったか

次に輸出であるが、これは大幅減の後に大幅増になった。輸出は2020年4~6月は年率換算で50.4%減となったが、7~9月は78.4%増になった。ただし、コロナ前である2019年10~12月を100とした今期の水準は95.7であり、まだコロナ前に回復しているわけではない。

輸出は主要国の成長率に大きく影響される。韓国の主要輸出先は中国とアメリカである。中国は2000年1~3月にはマイナス成長となったが、4~6月にはプラスに転じ、徐々に回復しつつある。またアメリカは、4~6月に成長率が最悪の数値を記録したが、7~9月には大幅に回復した。中国とアメリカの回復基調が見えてきたことから、韓国の輸出も回復への動きが出てきた。

また輸出の中身を見ると、半導体と自動車を中心に増加している。半導体はコロナ下でも世界的に需要が堅調であったが、自動車は大きく需要が減退して輸出が落ち込んでいた。よって自動車輸出が増加してきたことは、コロナ危機からの回復を印象付ける動きとして注目できる。