Photo by ipopba/iStock

探査機「嫦娥4号」がアポロ計画でも不可能だった月の「裏側」への着陸に成功

サイエンス365days

"サイエンス365days" は、あの科学者が生まれた、あの現象が発見された、など科学に関する歴史的な出来事を紹介するコーナーです。

アポロ計画でも不可能だった偉業

2019年の今日(1月3日)、中国の月面探査機「嫦娥4号」(Chang’e-4)が史上初めて月の裏側への着陸に成功しました。

嫦娥計画とは中国国家航天局(CNSA)が推進する月面探査計画で、嫦娥4号による月の裏側への着陸はアポロ計画でも達成できなかった、人類初の偉業だと喧伝されました。

アポロ計画の宇宙船が月の裏側に着陸できかったのは、月自体が電波を遮るために地球と交信不能になってしまうからでした。嫦娥計画ではこの問題を解決するため、地球と嫦娥4号を電波で繋ぐ中継衛星・鵲橋(Queqiao)を事前に打ち上げました。

 

嫦娥4号は月面ローバー(探査車)の玉兎2号(Yutu-2)を搭載し、2018年に打ち上げられました。危惧されていた交信の問題もなく、2019年の年初に月の裏側に着陸したのです。嫦娥4号と玉兎2号は太陽光で動き、夜にはスリープ状態に入ります。このようにして観測を続け、貴重なデータを地球に送っているのです。

嫦娥4号の模型 Photo by Getty Images

※この記事に登場した中国の月探査船等の名称は、それぞれ以下のような由来となっています。

  • 嫦娥(じょうが)……中国神話に登場する月の女神。
  • 鵲橋(じゃくきょう)……七夕の日に天の川にかかるカササギの橋。
  • 玉兎(ぎょくと)……月に住むという伝説の動物。太陽に住む「金烏(きんう)」と対比される。