日経平均はこのまま上がり続けるのか? プロが教える「年末相場」のシナリオ

下落の材料は見当たらない
小髙 貴久 プロフィール

下落の材料は見当たらない

3.月末月初の主要経済統計で重要なものは、11月末の日本の鉱工業生産指数と、12月月初の米国における雇用統計やISM製造業指数などだろう。日本の製造業の生産は中国の景気再拡大に伴い、輸出を中心に回復が続いている。

米国の経済統計は、今年の春を大底にしたV字回復局面から、回復スピードは減速してきている。また、足元で新型コロナウイルスの感染が拡大する中、様々な景気対策が期限切れとなっている。これまで比較的に良好な経済指標の発表が続いていたが、景気の鈍化を示す指標が出てくると、株式市場で嫌気される可能性がある。

 

ただし、周辺の指標を確認すると、米国の景気回復が途切れる可能性は小さいと判断される。

例えば、アジアから米国に向けたコンテナ輸送量は10月にかけても増勢が続いており、品目としては、巣ごもり生活で家具や家電などの需要が拡大しているようだ。年末商戦に向けた在庫積み増しも進んでいるという。

いずれにしても、世界的な新型コロナウイルスの感染拡大の中で年末を迎える株式市場は、景気への不安を抱えながらも経済指標の改善が進んでおり、主要国の中央銀行による金融緩和姿勢が景気を下支えするという構図までは予見できていると言えるだろう。基本観として、株価の下落局面の始まりを示唆するものは見当たらない。

次に、定期的ではない、(2)その他のイベントを確認しよう。