マンガ/ISAKA 文/FRaU編集部

「結婚してなかったら自由なのかな…」

「東京と地方」「男と女」「既婚と未婚」様々な人の対比から、「人の幸せとは何か」「普通とは何か」を浮かび上がらせるISAKAさんのマンガ『ON THE ROAD GIRLS』。「Kiss」のデジタル姉妹紙「ハツキス」で連載され、20日には最終巻の3巻が配信となった。

主人公は38歳の鈴木ユキノ。東京の大企業に勤務していたが、不倫によって東京を離れ、地元に帰ってきた。最終巻配信記念としてFRaUwebにて1巻の1話から3話まで連続で無料試し読みを公開する3話目は、ユキノの高校の同級生、専業主婦の道子が中心に描かれている。

道子は貧しい家庭に生まれたことにコンプレックスを抱いており、頭がよく、美人で裕福な家に生まれたユキノに憧れている。20年ぶりに再会し、言いたいことをはっきり口にするユキノへの憧れはますます増していく。
「自分の言いたいことを言えるって、かっこいいよね」

そう、道子は地元で結婚し、夫と義母、そして高校3年生の一人娘のサナとの4人暮らしだ。しかし、「結婚なんて、そんないいものじゃないよ。私ね、時々、結婚してなかったらどうなってたのかなって思うの。そしたらもっと色々、自由なのかなって……」とユキノとの再会のときにこぼすほど、「不自由」を感じているのだ。

(C)ISAKA/講談社『ON THE ROAD GIRLS』1巻

「娘の味方だよ」と言いたいのに…

その「不自由」というのがどういうことなのか、3話で私たちは目の当たりにする。突然髪の毛を金髪にしてきた娘のサナ。サナを責め立てる夫に、義母。義母はサナに言う。
「サナちゃん、子供は親の言うことを聞くもんだよ。昔からそう決まってるの。ぜーんぶサナちゃんのために言ってるの」

義母も夫も「自分たちにとっては普通ではないこと」を理由に、サナはダメだと決めつけ、「嫌ならこの家出ていけ!」とわめきたてる。

(C)ISAKA/講談社『ON THE ROAD GIRLS』1巻


道子は思う。夫と義母の言葉こそが脅迫で、人の道ではない。私は娘の味方だ。
そう大声で言い返してやりたいけれど……。

ずっと「これが普通」と言われてきたこと、疑問を持ちながらも「そういうものなんだ」と植え付けられてきたことに、反論することは、大きな勇気がいる。今まで、本音を口にしたことがなければ、より一層。

ISAKAさんは言う。
「この作品で『普通について』とか『普通という同調圧力』とか、何かを問いかけるものを描きたかったのではなく、私が見て感じた様々な女性を『普通』という色眼鏡なしで、できるだけ生々しく表現することで、『普通』に苦しむ人が一瞬でもそれから解放されればいいなと思って描きました。
それは『地方と都会』や『男女格差』など一見対極にあるものも実を探る事で見え方が違ってくる……と言う事にも通じるかもしれません」

1巻3話に描かれる道子が壊れかけていく様を、あなたは「他人事」だと言い切れるだろうか。

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