# 雇用

正社員だけが「退職金」をもらえる時代は、もう「終わり」を迎える

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山崎 俊輔 プロフィール

「賃金の6%相当を上乗せ」か?

派遣社員は派遣会社に雇われています。これはつまり、職場でほとんど同じ仕事をしていても、派遣会社の契約条件に従うということです。

しかし、派遣会社の正社員だからという理由で、派遣先企業の社員とあからさまに待遇格差がある、というのは結局のところ同一労働同一賃金になっていません。

同一労働同一賃金の問題は「同じ会社の正社員と非正規社員」だけにとどまらないものとされており、上記リンク先のチェックリストでは、派遣会社に対して、

1.「派遣先均等・均衡方式」(派遣先の通常の労働者との均等・均衡待遇の確保)
2.「労使協定方式」(一定の要件を満たす労使協定による待遇の確保)

のどちらかで派遣労働者の待遇を確保せよとしています。

正規・非正規だけではなく、派遣社員との格差是正も進む photo/iStock
 

このうち、後者の「労使協定方式」では「同種の業務に従事する一般労働者の賃金」を判断基準のひとつとするのですが、そこで退職金の水準の目安として「賃金の6%」と示されているのです。

実際には、以下のような退職金の3つの選択肢が示されています。

選択肢1:退職金制度による方法(一般の労働者の退職手当制度と同等以上)
選択肢2:退職金前払いによる方法(前払いによる支給額が時給換算で一般基本給・賞与等の額の6%以上)
選択肢3:中小企業退職金共済制度などへの加入による方法(掛金などの退職給付の費用が一般基本給・賞与等の額の6%以上)

「派遣されてきているのだから、派遣元の会社が退職金がない以上、退職金はなくても仕方ないね。うちの正社員には退職金があるけどね」という理屈について、それはおかしいだろうというわけです。