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近藤真彦の不倫報道、紅白ジャック…テレビ局が「ジャニーズ」に忖度し続けるワケ

木村 隆志 プロフィール

圧力はなくても忖度する単純な理由

まず、もはや視聴者の誰もが疑念を抱いている「ジャニーズ事務所への忖度があるのか」について。

『スッキリ』の加藤浩次は、「週刊誌をそのままやることはできない。『ジャニーズ事務所の裏とか、近藤真彦さんのコメントを出した上でやる』ということ」と忖度を真っ向否定した。しかし、「週刊誌発売当日にそのまま採り上げる」というケースのほうが多いことは、『スッキリ』を熱心に見ている人ほどよく知っていて釈明になっていない。

一方、『グッとラック!』(TBS系)の立川志らくは、「ジャニーズ事務所に対する忖度をよく言われるんだけど、芸能界の裏まではよく知らない」と明言を避けた。ジャニーズ事務所への忖度が公然化しつつある今、まるごとスルーしてしまうのはリスクが大きいだけに、志らくのように濁すケースが増えている。しかし、知らなければ調べて伝えるのが情報番組の役目だけに「逃げた」と言われても仕方がないだろう。

各局に取材や出演で訪れ、関係者と会話を交わしている筆者から言わせれば、忖度がないわけがない。テレビ局に限らずどの企業も主要取引先には何らかの便宜をはかっているものであり、ジャニーズ事務所への忖度は現在でも存在している。

ただ、それは「テレビ局側にもメリットが見込める」からであり、裏を返せば「忖度しなければデメリットを被るリスクが高い」ということ。テレビ局員に加えてテレビ誌やスポーツ新聞の記者に聞いても、「公正取引委員会の目が光る今、ジャニーズから直接的な圧力をかけられることはない」と断言していた。

 

各局ともに「退所や不祥事の報道が増えているが、それでもジャニーズ事務所のタレントたちには視聴者を引きつける力がある」という見方で自ら便宜をはかっているのだろう。

「他のタレントよりも視聴者を引きつける力がある」ことの裏付けとなっているのが、彼らの動員力と物販力。ライブ、グッズ、掲載誌、有料配信など、時間と金を使うものへの強さは他の追随を許さず、「強い愛着の証」とみなされている。

さらに、愛着が強いからこそ、「録画もするけど、彼らのためにリアルタイムでも見て視聴率に貢献しよう」とするファンが多い。しかも、ファンたちによる組織的なサポートが期待できるため、ビジネスとしてのスケールメリットが得られるのだ。