2011年撮影の女川原発/photo by gettyimages
# 原発再稼働

東電「柏崎刈羽」原電「東海第二」原発は、もはや再稼働断念しかない

女川原発再稼働「住民合意」から考える

早く合意に取り付けた

「(政府の)再稼働方針について了解することにした」――。

こう述べて、宮城県の村井嘉浩・知事は先週(11月11日)、東北電力・女川原子力発電所2号機の運転再開を容認する考えを表明した。発言は、須田善明・女川町長と亀山紘石巻市長との3者協議の直後のことで、村井知事は今週水曜日(18日)にも上京して、梶山弘志経済産業大臣にこの容認の考えを報告する見通しだ。

再稼働について、東日本大震災の被災地域の原発が地元の了解を獲得できたのは、この女川原発が初めてだ。これにより、東北電力は、対外的に必要な手続きをすべて完了。3400億円を投じ、2022年度中を目指して工事中の安全対策が完成すれば、女川原発を再稼働できるようになる。

一方、原子力規制委員会の優先審査を受けて2017年に6、7号機の安全審査に合格した東京電力の柏崎刈羽原発と、翌2018年9月に安全審査に合格した日本原子力発電の東海第二原発は、依然として地元の再稼働同意を得られていない。

柏崎刈羽原発(2015年撮影)/photo by gettyimages
 

女川原発がわずか1年足らずで地元合意を取り付け、先行した2つの原発を追い越した背景に、他とは比べ物にならない高い信頼を地元から受けていたことがある。これこそが、東日本大震災以降、停滞を続けてきたエネルギー・原子力行政が、おおいに参考にすべきポイントと言えよう。

村井知事は11日の記者会見で、きっぱりとした口調で「私は再稼働は必要だと考えている」と女川原発の運転再開を容認する姿勢を明確にした。その理由として、原子力発電が今なお重要なベースロード電源として期待されていることと、再稼働に伴い雇用が生まれて地元経済に寄与することの2つを挙げた。

だが、会見中、村井知事の表情は硬く、「いろいろな意見や考え方がある中で苦渋の決断だった」と再稼働に反対する声の存在の指摘も忘れなかった。