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秋篠宮さまが「皇太弟」でなく「皇嗣」になった意味〜天皇になる「覚悟」について

皇位継承順位、あくまで「暫定1位」

「皇太子」と「皇嗣」の違い

秋篠宮さまの「立皇嗣の礼」が11月8日、皇居の宮殿で催されました。皇位継承順1位の「皇嗣」となったことを広く宣言する儀式でしたが、一方で、男性皇族減少の中で皇位継承を安定化させる方策については、今後政府が検討することになっています。国民の8割以上が支持する女性天皇の実現などについて、結論はおろか、まともな論議もまだされていない中で、後々に至る皇統の道筋が決定したかのような印象を与える儀式が行われたことに、私はいささかの疑問を感じます。

もちろん、昨年春の天皇代替わりによって、秋篠宮さまが継承順1位となったことは紛れもない事実です。しかし、それはあくまでも現時点での『暫定1位』であると言うべきではないでしょうか。後に詳述しますが、当の秋篠宮さま自身の表情もどこか曇っているようで、私には「天皇になる覚悟」が十分にあるようには見えませんでした。

立皇嗣の礼に臨む秋篠宮さま〔PHOTO〕Gettyimages
 

「立皇嗣の礼」という名の儀式が行われたのは、歴史上今回が初めてで、その形式は平成3(1991)年の「立太子の礼」がほぼそのまま踏襲されました。現在の天皇陛下、上皇さまも、この「立太子の礼」を経て、正式に「皇太子」となったのです。

少しややこしくなりますが、ここで改めて「皇太子」と「皇嗣」の違いについて説明しておく必要があります。「皇位継承順が1位である」という点では両者に違いはありません。しかし「皇太子」には「次の天皇として確定した者」という意味合いがあるのに対し、「皇嗣」は単に「跡継ぎ」を示す言葉であると私は解釈しています。

皇室典範第8条に「皇嗣たる皇子を皇太子という」との表現があります。この条文を易しく言い換えれば「跡継ぎである天皇の子を皇太子と呼びます」ということになり、「皇嗣」は特定の人を指し示す固有名詞ではなく、「天皇の地位を嗣ぐ者」の意味であることが分かるはずです。皇太子もまた「皇嗣」であることに変わりはないのです。