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国民健康保険料が「半額以下」になる制度が受けられない…! がんで会社を辞めた中年男性が直面した「役所の対応」と「ひどすぎる現実」

国民健康保険「軽減制度」の矛盾

新型コロナウイルス感染症の影響以外にも、何らかの理由で収入が減り、国民健康保険や国民年金などの社会保険料の支払いができない人を対象に、全部もしくは一部を免除・猶予する制度が、各自治体で導入されている。

その一つが、「非自発的失業者の国民健康保険料の軽減制度」(以下、「軽減制度」)である。「非自発的失業」とは、倒産や雇止めなど、自分の意思に反して離職された人のことだ。

前回のコラム(『国民健康保険料の「制度矛盾」…? 病気失業でおカネがないのに「保険料減免」されないという衝撃事実!』)では、大腸がんで退職を余儀なくされ、国民健康保険料を抑えるため、この軽減制度を利用しようとした田村さん(仮名)の事例をご紹介した。

今回のコラムは、引き続き、田村さんが、どうして、この軽減制度を利用できなかったのか。その理由を説明しながら、運用上の矛盾や問題点をご紹介したいと思う。

国民健康保険料の「軽減制度」に矛盾がある photo/iStock
 

軽減制度における「要件」

通常であれば、約58万円の国民健康保険料が、この非自発的失業者を対象にした軽減制度を利用すれば約23万円と半分以下になる。

これを聞いて期待に胸膨らませた田村さんだったが、すぐに、自治体の担当者から、申請時には受給資格者証が必要と聞いて、一瞬、何のことかとわからなかった。でも、その書類が何かを理解したとたん、がっかりすることになる。

この受給資格者証とは、「雇用保険受給資格者証」のこと。離職してハローワークで雇用保険の基本手当の受給手続きをした後に受け取れる受給資格を証明するものである。

では、どうしてこの田村さんが意気消沈してしまったのか。その理由を説明する前に、この制度の対象となるための要件を確認しておこう。