2020.12.30
# 健康保険

国民健康保険料の「制度矛盾」…? 病気失業でおカネがないのに「保険料減免」されないという衝撃事実!

黒田 尚子 プロフィール

保険料の基準となる前年度所得が70%オフで計算!

相談を受けてくれた国民健康保険課の担当者は懇切丁寧に、田村さんの話を聞き、「非自発的失業者の国民健康保険料の軽減制度」について教えてくれた。

具体的なしくみはこうだ。

保険料の所得割を計算する際に、失業した日の翌日からその翌年度末までの間(最長2年間)、対象となる人の給与所得を30/100とみなすというもの。要するに、保険料を計算するときの所得を70%オフにしてくれるわけである。

国民健康保険料は、所得に応じてかかる所得割の占める割合が大きく、これが適用になった場合、田村さんの保険料は約23万円と、適用前の4割程度に抑えられた。内訳は以下の通り。

(1)医療費給付費分138,200円(所得割額:夫64,843円、妻なし+被保険者均等割額:夫妻それぞれ27,100円×2+世帯別平等割額:一世帯あたり19,220円)
(2)後期高齢者支援金等分53,300円(所得割額:夫24,648円、妻なし+被保険者均等割額:夫妻それぞれ10,430円×2+世帯別平等割額:一世帯あたり7,860円)
(3)介護納付分38,400円(所得割額:夫21,614円、妻なし+被保険者均等割額:夫11,300円、妻なし+世帯別平等割額:一世帯あたり5,500円)
(1)+(2)+(3)=229,900円
※いずれも100円未満切り捨て
 

保険料がそんなに安くなるのかと、喜んだ田村さんだったが、引き続き、担当者から必要書類の説明を受けて、一気に気持ちが沈んでしまった。

保険料軽減の申請時には「必ず、受給資格者証を持ってきてください。なければ適用は受けられません」と念押しされたからだ。

申請の必須アイテムらしい受給資格者証とは、「雇用保険受給資格者証」のこと。離職してハローワークで雇用保険の基本手当の受給手続きをした後に受け取れる受給資格を証明するものである。

では、どうしてこの受給資格者証が必要と聞いて田村さんが意気消沈してしまったのか。

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