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維新に致命傷を与えた、大阪市役所員「クーデター」から得られる、菅政権への教訓

松井市長が語った「自分の力不足」の意味

11月1日、大阪都構想に関する住民投票が行われ、賛成67万5829票、反対69万2996票という、僅差で否決された。

もし賛成が上回っていれば、日本全体の地方分権、規制改革にも大きな弾みがついたはずだが、事はそう簡単には運ばなかった。

この大阪府民の民意を、どのように解釈したらいいのだろうか。「大阪府知事と大阪市長は維新にやってもらって二重行政を止めてほしいが、大阪市は今のままにして欲しい」ということなのだろうか。

松井一郎市長は、当初の約束通りに、市長の任期満了をもっての政界引退を表明するとともに、大阪維新の会の代表も辞任するという。

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維新は、大阪都構想という一丁目一番地の政策を失った。

地方分権、規制改革を旗印とする政党が維新であり、今の菅政権とは極めて親和性が高い。実際、菅義偉首相と松井市長の個人的な関係が深いのは、周知の事実だ。

 

今回、自民党大阪府連は、都構想に反対した。菅首相は、都構想の住民投票を実施するための法案作りで大きな役割を果たしたので、都構想には前向きだと言われていたが、府連を敵に回してまで維新をサポートすることは出来なかった。

その間隙を突いて、大阪市役所の人間がクーデターを起こした。いわゆる「218億円問題」だ。

投票日が1週間後に迫った10月26日、毎日新聞の夕刊の1面に「市4分割 コスト218億円増大阪市財政局が試算」という記事が大きく掲載されたのだ。