電球の発明より前に「コンピュータの原理」を考えた天才数学者がいた!

サイエンス365days

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「コンピュータの父」生まれる

1791年の今日(12月26日)、「コンピュータの父」とも呼ばれるイギリスの数学者チャールズ・バベッジ(Charles Babbage、1791-1871)が誕生しました。

 

ロンドンの裕福な家庭に生まれたバベッジは、幼いころから複数の家庭教師をつけられ学識を吸収していき、ニュートンなどの著名人を輩出したケンブリッジ大学トリニティ・カレッジに入学しました。数学を専攻したものの、彼はあまりの教育レベルの低さに絶望し、「ニュートンの時代から進歩がない」とぼやいたといいます。

より正確な計算の実現を目指して、バベッジは友人とともに解析協会を設立しました。当時の精度の低い対数表に愛想をつかした彼は、いっそ人間ではなく機械に計算を任せればいいのではないかと思いつきました。コンピュータどころか電気の利用さえおぼつかない時代だったことを考えると、尋常ではない発想力だったと言えるでしょう。

バベッジは対数や三角関数などの無理数を正確に計算できる「階差機関」という機械を考案し、動力源には当時実用化が進んでいた蒸気機関を利用しようと決めました。彼は後年、階差機関よりも一歩進んだ「解析機関」の構想に時間を費やしました。これは蒸気機関とパンチカードを利用した計算機であり、100年後にやっと実現するコンピュータの原型ともいえる機械です。

残念ながら、階差機関も解析機関も資金難などの理由から、バベッジの生きている間に実現することはありませんでした。

現在、ロンドンにあるサイエンス・ミュージアムには、バベッジの考案した階差機関や解析機関が保存されています。これは後世、彼のアイデアに沿って、彼の時代の技術で作られたものであり、もし実現していれば正確に作動したことを示しています。

後世完成したバベッジの階差機関 Photo by Getty Images

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