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緑の公衆電話の前にあった「赤電話」「青電話」「黄電話」をご存じですか?

サイエンス365days

"サイエンス365days" は、あの科学者が生まれた、あの現象が発見された、など科学に関する歴史的な出来事を紹介するコーナーです。

今日はテレホンカードの日

1982年の今日(12月23日)、東京・銀座にある数寄屋橋公園に、日本で初めて磁気式テレホンカードを使うことができるカード式公衆電話が設置されました。これを記念して、12月23日はNTTによって「テレホンカードの日」と定められています。

テレホンカードの導入までは、公衆電話は硬貨を入れてその分だけ電話できる方式のものしかありませんでした。当時の最先端は「黄電話」と呼ばれるタイプのもので、これはそれ以前の「赤電話」「青電話」と比べて100円硬貨が使えることが魅力でした。それによって、電話中にいちいち10円玉を追加で投入する必要がなくなったのです。

青電話と黄電話 CC BY-SA 4.0

しかし、黄電話は致命的な欠点を抱えていました。それは、そもそもの公衆電話の仕組みに由来するものです。公衆電話は、硬貨が入るとそれを収納し、その後に指定された電話番号に回線をつなぎます。そして、収納された金額と電話間の距離によって、どれだけの時間通話ができるかを決定します。

 

つまり、もし100円玉を入れた場合、通話が開始された時点で「100円分の通話時間」が設定されるのです。これは、もし短い時間で通話が終わったとしても、お釣りが帰ってこないということを意味します。

例えば、帰りが遅くなるので家に連絡を入れたい、でも小銭がないので100円で、といった場面を想像してみてください。ほんの10秒前後の通話に100円かけなければいけない、ということになるのです。

この問題点を解決し、かつ利便性を飛躍的に向上させたのが磁気式テレホンカードです。緑色のカード式公衆電話にテレホンカードを差し込むと、残額を確認し「度数」として表示し続けてくれます。そして、一定の通話ごとに10円単位で残額を減らしていき、通話が終わるとカードの残額が更新されます。そのため、払い過ぎの心配もないのです。

登場当時には、岡本太郎の絵やアイドルの写真などがデザインされたカードが人気を博し、大きな社会現象にもなりました。

緑色の公衆電話がテレカに対応したもの。もちろん硬貨も投入できる Photo by 写真AC

テレホンカードは500円や1000円などのものがあり、10円や100円の時と比べて電話中に切れる心配も少なくなりました。しかも、回線のつなぎ方も電磁石を使ったクロスバー交換機から電子部品とコンピュータを駆使した電子交換機になりました。その便利さから、国際電話を公衆電話でかける人が相次いだといいます。

現在ではその設置台数がピーク時のおよそ6分の1である15万台ほどとなった公衆電話ですが、そのほとんどはテレホンカード式です。