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# 日本経済 # 大統領選 # トランプ

バイデン「大統領就任」は、日本経済を「根本的に立て直す」チャンスかもしれない

米国依存からの脱却へ

米大統領選挙でバイデン氏の勝利がほぼ確実となった。自由貿易に否定的なトランプ氏とは異なり、バイデン氏は、多国間協議を重視し、中国との再交渉も主張しているので、自動車メーカーを中心に日本の製造業各社は胸をなでおろしていることだろう。

だが、もっと大きな視点で見た場合、米中欧の分断は加速する流れにある。米国はもともと孤立主義だった国であり、いつトランプ氏のような自国中心主義の大統領が登場してくるか分からない。バイデン政権が誕生したからといって安心せず、日本は輸出に依存しない経済体制の構築を進めるべきだろう。

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日本にとってトクな大統領は誰なのか?

今回の大統領選は異例の展開となった。投票前は民主党のバイデン氏が優勢とされていたが、フタを開けて見れば、トランプ氏が追い上げ、フロリダやテキサスなど大票田を制する結果になった。しかしバイデン氏は西海岸と東部、さらに共和党が優位とされたアリゾナでも票を伸ばし、勝利を確定した。

かつての米大統領選は、日本経済にとって誰が大統領になった方がトクなのかという視点で議論されることが多かった。だが近年は、こうした合理的な損得勘定ではなく、情緒的な「好き嫌い」の話題が中心となっており、他国の選挙であるにもかかわらず、「トランプ氏を支持する」「支持しない」「バイデン氏が不正選挙を行っている」など、奇妙な話になっている。

近代国家の宿命として、お互いが主権を持つ国家同士というのは、(たとえ同盟国であっても)究極的には利害が対立するものである。米国は同盟国だが、原則として他国との付き合いに損得勘定以外の感覚を持ち込む理由はない。以下では、あくまで日本にとっての損得について議論していくので、それ以外の情緒的な話題を希望する人は読まなくていい。