Photo by Science Museum Group

巨大企業の創業者にして、SI単位にもなった発明家ジーメンスのすごい業績

サイエンス365days

"サイエンス365days" は、あの科学者が生まれた、あの現象が発見された、など科学に関する歴史的な出来事を紹介するコーナーです。

SI単位にも名を残す偉大な技術者

1816年の今日、ドイツの技術者ヴェルナー・フォン・ジーメンス(Werner von Siemens、1816-1892)が誕生しました。

ドイツ・ハノーファー近郊に暮らす農家の大家族に生まれたジーメンスは、陸軍に入隊し技術将校となって工学を学びました。除隊後の1847年に、電気技術会社のジーメンス&ハルスケ(のちにシーメンス社と改名)を創業し「ポインター式電信機」(文字を指し示す方式の電信機)という新たな通信機器を開発しました。

ジーメンス&ハルスケ社のポインター式電信機 Credit: The Board of Trustees of the Science Museum

1866年には、コイルを使った発電機・ダイナモの実用化に成功し、大規模発電の道を開きました。また、ロンドンとカルカッタ(現・コルカタ)を結ぶインド・ヨーロッパ電信線の建設計画を実現し、世界の通信事情を進歩させました。

これらの電気工学者・技術者としての功績から、ジーメンスの名前はコンダクタンスのSI単位の名称として使われています。

日本とシーメンス社のかかわりは古く、幕末の1861年にドイツの外交使節団がシーメンス製の電信機を献上したのが始まりです。1901年には日本支社が設立され、陸海軍を主な顧客として発電・通信設備を導入しました。海軍への無線通信局のリベートをめぐる問題が「シーメンス事件」という疑獄に発展し、海軍出身の総理大臣・山本権兵衛が辞任することとなりました。

ジーメンスの肖像 Photo by Getty Images