泥沼と化した離婚劇の一番の被害者は子ども。その子どもを守るためにはどうすべきか。多くの相談を受けてきている心理カウンセラーの山脇由貴子さんが解説する。

ある日、妻が「子連れ」で家出

コロナの影響でテレワークが増え、一緒に過ごす時間が長くなったことで関係が悪化した夫婦は多く、相談を多く受けました。そんな中、不仲になった挙句、泥沼の離婚裁判に到ってしまったケースがありました。相談に来たのは夫の方です。

夫 北山 徹(仮名) 36歳 自営業 年収1000万円超
妻    恵(仮名) 33歳 専業主婦
娘           6歳

 徹は自営業ですが、従業員もいるので、コロナの感染防止の為に完全に在宅ワークをしていました。妻は専業主婦なので夫婦は1日中一緒に過ごすことになり、関係が悪くなっているのは徹も気づいていたそうです。

そしてある日、徹がどうしても出勤する必要があって出かけた日、帰ると妻と子どもがいなかったのです。洋服なども荷物もなくなっていました。夫が慌てて連絡した所、「もうあなたとは一緒に生活出来ません。もう連絡してこないで下さい」との返事が来たのです。

「何がなんだかわかりませんでした。夫婦仲は良かったとは言えないかもしれませんし、私が1日中家にいるようになって、夫婦喧嘩は増えてはいました。でも、いきなり出ていく理由なんて思い当たりませんでした。でもその後、何度連絡しても返信はなく、電話をしても出ません」と徹は言います。

Photo by iStock

妻は収入もないので、おそらく実家だろうと妻の実家に連絡を取っても、「知りません」の一言で電話を切られてしまいました。徹は後から、自分名義の口座からかなりの金額が引き落とされていることに気づきました。妻名義と娘名義で作った口座の通帳とカードは当然無くなっていました。