〔PHOTO〕gettyimages

「バイデン大統領」誕生で「日米安保体制」は決定的に変わるのか

思いやり予算、対中政策、航行の自由作戦…

日米で早く解決しなければいけない問題

米大統領選挙は民主党のバイデン元副大統領が当選に必要な選挙人270人のうち、264人を獲得し、残り6人となった。バイデン氏が大統領になった場合、日本に関わる安全保障政策はどう変わるのか、また変わらないのか検証した。

まず、日米で早期に解決する必要があるのは、2021年3月に期限を迎える在日米軍をめぐる特別協定の問題だ。

特別協定とは、在日米軍基地で働く日本人従業員の給料・ボーナスなどの労務費、米兵が基地内外で使う光熱水料、訓練移転費の3項目を米軍に代わって日本政府が負担する5年期限の取り決めのこと。本年度の負担額は1623億円にのぼる。

日本が負担する在日米軍関係経費は、この特別協定と重複する「思いやり予算」や米軍再編経費などを含めると総額5930億円にもなる。

在日米軍関係経費の内訳。特別協定は1623億円、総額で5930億円になる=防衛省資料
 

2004年に米国防総省が発表した米軍駐留各国の経費負担割合によると、日本は74.5%で最大。韓国は40%、ドイツは32.6%だった。金額で見ても、世界一の支出額となっている。

だが、トランプ大統領は、さらなる上乗せを求めていた。ボルトン前大統領補佐官(国家安全保障担当)は6月に出版した回顧録で、昨年7月の訪日時に谷内正太郎国家安全保障局長(当時)に対し、年間80億ドル(約8500億円)の駐留経費を求めたことを暴露した。

日本が要求通りに負担するとなれば、必要な駐留経費を上回り、米国が差額を懐に入れることになる。在日米軍の傭兵化である。