医学界も努力している

「私の場合」になりますが、病院の医師を介しての治療のお話はこれでおしまいです。現在まで主治医とは「治験の状況」以外にこの他の治療法について話したことがありません。もちろん医学的以外のアドバイスやお話は多少しますが、どちらかと言えば現在の進行具合に関しての話が中心です。

「現状、病院でできる治療法はない」と主治医からは初めから言われていて理解していましたので、1年にわたり現状を診察してもらい、ALSの進行に合わせて医学的なアドバイスをしていただきました。そして主治医しか書けない各医学的認定の診断書をしっかりと判断して書いていただきました。

「津久井さんを治療できる可能性のあるものに関してはアンテナを張りますし、相談させていただき、治療可能であればやらせていただきます」という最初の言葉は私の中で響いていますし、毎回その話になります。しかし残念ながら、医学界的には2015年のラジカット以降、次の治療薬や治療方法は認定されていないのが現状のようです。

病名を見つけられたことも、医師たちの熱い思いがあってのことだった Photo by iStock

決して手をこまねいていたり、サボっているわけではないと思います。なぜならばリルテックから20年以上経っての2015年のラジカット認可の時から、色々と研究がなされている情報は入ってきていますが、具体的な治療法には発展していないからです。

個人差の大きいALSと言う難病において、誰しもに通用する治療方法はないのか?……これは確かに難しいと、患者の一人として思います。でもいつか見つかって欲しいと思います。
ALSは「下肢発症タイプ」「上肢(手)発症タイプ」「球麻痺タイプ」に大きく分かれますが、せめてタイプ別でも治療法が見つかってくれると大きな進化だと思うのです。しかし、下肢から始まって上肢がすでに動かなくなってきている自分を正対して見ると、この難病の凄さと治療法の難しさも感じてしまうのです。

「本当に何で動かなくなるのでしょう?」毎日問いかけています。