ALS(筋萎縮性側索硬化症)を検索すると「感覚があるままに体が動かなくなる病気」という説明が多くあります。もう少し詳しい書き方を探すと「筋肉が動かなくなってしまう」という説明がなされています。そして「現在、効果の認定されている治療法が無い」と言われている事で知られています。10月に「障害者手帳1級」になった私の場合の「ALSの治療」について話していきたいと思います。 

2019年3月に突然歩きにくくなり、そこから体の異常を感じたという声優の津久井教生さん。半年もの検査の末、9月に難病ALSであることが判明。翌10月に公表しました。ニャンちゅうなどのキャラクターを演じ続けていますが、身体の動きの変化を自身のブログでも明らかにしています。率直な想いを綴っている連載「ALSと生きる」、15回目の今回は、障害者手帳1級を手にし、医学的治療が今度どうなるのかを綴っていただきます。
相棒・ニャンちゅうと津久井さん。2019年11月、最後にピアノを弾いた時の写真 写真提供/津久井教生
津久井教生さん「ALSと生きる」今までの連載はこちら

「治療法がない」という意味

ALSと言う病名は知られていないようで知られています。

ただそれは病気の内容が正確によく知られているというものではありません。「ALSって知ってる?」と質問すると「あぁ、聞いたことがある、なんか大変な病気」という答えはものすごく多いという意味で「知られている」という事です。ALSは映画やドラマで大きく扱われたりしています。そしてまたほかの難病の方も含めて、現在のSNSで発信している方も大勢いるからです。

そしてもう一つ大きな知られ方として、「なんか大変な病気」からもう一つ進んで「治療法がない」という難病の一つという事で知られているのです。

ネットを見るにつけて、昔から今に至っても思うことがあります。「ALS・治療法」で検索すると「ない」という事に行きつき、治療法に関しても「進行を遅らせると言われている」という一文がほとんどの場合ついていているのが現状です。この一文は「ALS」を治すものではないという事を明確に表しているのです。

ALS・治療法で検索しているのに行き着く治療法のように書いてあるものは「進行を遅らせる方法」です。「対症療法」という言葉で言うと分かりやすいかもしれません。疾病の原因に対してではなく(原因療法ではない)、症状を軽減するための治療を行い、自然治癒能力や免疫力を高めようとする療法である。よく間違われて「対処療法」と思われていますが、対症療法が正しいとされています。