2020.11.12
# 犯罪 # 反社

暴力団が「コロナ不況の企業」を喰い荒らし始めた…警視庁“元マル暴刑事”が警告!

櫻井 裕一 プロフィール

そんなことをされて仮に逮捕でもされようものなら会社は即刻信用を失い、経営は一気に傾くことになる。こうして社長は、ずるずると反社と付き合う羽目になる。

しかし、早晩談合グループの悪事は警察の知るところとなる。警察が職務を遂行し、社長を逮捕することでその会社は倒産の危機に瀕してしまう。私は現役時代、何度もそんな現場に出くわしてきた。その時の社長の苦悶の顔はいまも忘れられない。

会社を乗っ取られたホテルの顛末

こんなこともあった。

00年代の後半、熱海のホテルを乗っ取ったヤクザがいた。バブルで経営難に陥ったホテルに暴力団関係者が入り込んだことで、ホテルの命運は決まってしまった。

しばらくするとホテルは、女性接待のコンパニオンを当てがうパック旅行で荒稼ぎするようになり、さらに元本保証・高利回りのホテル会員権を販売し出資者を増やしていった。

過去には窮地に陥ったホテルが反社に狙われた photo by iStock
 

集めた金は数百億とも指摘され、ホテルはグループを形成して規模を拡大したが、やがて地元でも「ホテルの周辺にヤクザまがいの人物がうろついている」と悪評が立ち込めるようになる。気がつけば、出資者とトラブルが頻発するようになっていた。

無謀な好条件で出資を募った結果、グループは破綻状態に陥り、巨額詐欺事件として報道を賑わせることになった。結局、元暴力団のオーナーは警視庁に組織犯罪処罰法で逮捕された。

窮したホテルが暴力団に乗っ取られた典型例だった。

SPONSORED