平成は「食が情報化した時代」

令和が始まって今年で2年。新型コロナウイルスの脅威により、すっかり時代が変わった気分になった人は多いだろう。これからどんな時代になるかを考えるために、一度平成という時代を振り返るといいかもしれない。私が語れるのは、食についてである。

一言で言うなら、平成は食が情報化した時代だった。

まず、1988(昭和63)年に創刊された『Hanako』(マガジンハウス)と、1990(平成2)年に創刊された『dancyu』(プレジデント社)を代表とする、グルメ情報を載せる雑誌が定期的に出るようになった。

まもなくインターネットの時代が到来する。1996(平成8)年には「ぐるなび」、1998年には「クックパッド」、2005(平成17)年には「食べログ」と「レシピブログ」がサービスを開始するなど、グルメサイトやレシピサイトが次々と誕生した。

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SNSも登場。2000年代初頭にはブログ、2004年にはミクシィ、2005年にはユーチューブ、2008年にはツイッターとフェイスブックそれぞれの日本語版が、2010年にはインスタグラム、2011年にはラインがサービスを開始した。

2008年に使い勝手のいいiPhone3Gが発売されて日本もスマートフォンの時代となったことも加わって、SNSでの情報交換が活発になっていく。

飲食店で料理を撮影するシーンは、この10年で当たり前になった。「インスタ映え」という言葉が新語・流行語大賞の年間大賞に選ばれたのは、2017年である。

2010年代になると、WEBマガジンも充実していく。シェアで拡散するインターネットの情報伝播は速い。特に相手の顔が見えるSNSは、ネット時代の口コミとして信頼されやすく、流行の広まり方は加速度を増している。