白人至上主義団体KKKのメンバー[Photo by gettyimages]

アメリカの白人至上主義者の間で、遺伝子検査がブームになってる驚きの理由

検査結果に「逆ギレ」することも…

遺伝子検査の意外な使い方

人々は往々にして「遺伝」をめぐる物語の誤謬と陥穽にはまってしまう。特に近年では消費者直結型(Direct to Consumer、以下DTC)と呼ばれる遺伝子検査サービスが話題になっており、23andMeなど様々な企業が関連事業を展開している。

そのようなDTCのサービスの中でも、今回は祖先検査(ancestry test)の話題に注目したい。北米を中心に広がりつつあるこのサービスでは、検査利用の理由の中に、「自分が100%の白人である」ことを証明したいという、「白人性(Whiteness)」の証明のための利用が時折登場する。

カリフォルニア州にある23andMe社[Photo by gettyimages]
 

これはすぐにお分かりいただけるかと思うが、これは人種差別、とりわけ白人至上主義(White Supremacy)や黒人差別の問題と関連している。

彼らは「自分が白人である」ということを確認したいがために、費用をかけて検査を申し込み、口内の粘膜を綿棒でこすり取ってサービス提供元の企業へと送る。しかし、そもそも「遺伝子検査で人種的なルーツを探る」という考え自体に大きな誤りが含まれており、望み通りの結果が得られるとは限らない。予想と異なる結果が出たことで、「逆ギレ」的な反応を見せる人もいるという。

そもそも、検査結果は正しいのか?

そもそもDTC遺伝子検査は普通の検査と何が違うのか。通常、医療機関などで行われる遺伝子検査については、データの解釈とその複雑さに伴う様々な問題から、医療者や遺伝カウンセラーなどの専門職の関与のもとで慎重に取り扱われることになる。しかしながら、DTC遺伝子検査はそれとは違って、消費者が直接インターネットや販売店を通じて検査を行い、医療機関を介さない形でその分析結果を得ることができる。