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世界の流れは西洋から東洋へ…アフターパンデミックの時代に輝く「客家」の成功法則

人脈、規律、不屈…

世界の流れは西洋から東洋へと再び戻る

少なくとも現在のところ、世界一の大国と言えば米国を指すであろう。しかし、産業革命によって欧米が世界の覇者となり、中国(清)を含む多くの国々を植民地化するまでは、人口でも経済規模でも、世界一の大国と言えば中国(名前は色々と変わったが、中国大陸を支配した国)である時代が長く続いた。

我々が習う世界史は、近代の覇者である西洋の歴史観を中心に記述されているから見逃しがちだが、世界は東洋を中心に回る時代が長く続いたのだ。

そして、産業革命以降、破竹の快進撃で世界を変えてきた西洋文明が制度疲労を起こし行きづまっていると感じるのは私だけではないであろう。

実は現在のいわゆる第2次冷戦(米中対立)も、西洋を代表する米国と東洋を代表する中国との激突ととらえることができる。

もちろん、中国が共産主義独裁体制を採用している限り米国を始めとする先進民主主義国家に勝ち目がないことは、7月11日の記事「限りなく北朝鮮化に向かう中国『1国2制度破棄』でサイは投げられた」などの一連の記事で述べたとおりだ。

しかし、数年・数十年単位ではなく数世紀単位で考えた場合、世界の流れは確実に西洋から東洋へと転換しつつあると考える。

もし、建国以来70年ほどしかたっていない共産主義中国が崩壊しても数世紀単位の歴史にとっては些細なことだ。

そもそも、共産主義中国を世界の大国に押し上げた「改革・開放」に関しては、経済のことなどまったくわからない中国共産党の幹部たちはほとんど何もしていない。海外でビジネスを次々と成功させていた華僑の人々の全面協力を得て成し遂げたのだ。特に、後述のように客家国家であるシンガポールの貢献は大きい。

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つまり共産主義中国の繁栄は、自国民ではなく、海外に逃れた華僑(昔から華僑は存在したが大量に生まれたのは共産主義革命の前後である)たちのおかげと言ってよいだろう。

その華僑たちの中でも、政治・ビジネスの世界で突出した能力を持つとされるのが、「東洋のユダヤ人」とも呼ばれる「客家(はっか)」の人々である。

実は、2019年1月9日の記事「客家・鄧小平の遺産を失った中国共産党の『哀しき運命』を読む」で述べたように、鄧小平も客家なのだ。

 

西洋文明を代表するユダヤから東洋文明を代表する客家(華僑)へと歴史の流れは着実に動いているのだ。