デジタル担当大臣を務める唐鳳(英名はオードリー・タン) Photo: I-Hwa Cheng / The New York Times

「台湾の天才」オードリー・タンが語った「私はなぜスマホをつかわないか」

オードリー・タン 自由への手紙(1)プロローグ前編
オードリー・タン。
新型コロナウィルスが蔓延する台湾で、マスク在庫がリアルタイムで確認できるアプリ「マスクマップ」を開発し、その対応が絶賛されたことで名前を知った人も多いことだろう。
彼女(氏によれば「性別なし」なのだが
ここでは便宜的にそう呼ばせていただく)は2016年、35歳という若さで蔡英文政権に入閣、デジタル担当政務委員(大臣)に就任。
そんな彼女が語った、このデジタル時代に「自由になる」ということ、貴重なインタビューを『オードリー・タン 自由への手紙』より全14回でお届けします。>今までの連載はこちら!

日本のみなさんへ オードリー・タン

自由には2種類あると、私は思っています。
ひとつは、ネガティブ・フリーダム。
もうひとつは、ポジティブ・フリーダム。

※画像はイメージです。Photo by iStock
 

「ネガティブ・フリーダム」とは、既存のルールや常識、これまでとらわれていたことから解放され、自由になること。「個人として何かから自由になること」と言ってもいいでしょう。

ネガティブといっても否定的な意味ではありません。いわば消極的な自由であり、これが自由への第一歩です。

そして「ポジティブ・フリーダム」とは、自分だけでなく他の人も解放し、自由にしてあげること。

みんなが自由になるにはどうすればいいのか、具体的なToDoを考えること。自分の可能性を力に変え、その力を誰かのために役立てることです。

「本当に自由な人って、どんな人ですか?」と聞かれたなら、私は「ポジティブ・フリーダムを体現している人」と答えます。

自分が変えたいと思っていることを、変えられる人。
自分が起こしたいと思っている変化を起こせる人。
それこそ、自由な人です。

ネガティブ・フリーダムを願い、手に入れたのなら、ポジティブ・フリーダムまで歩をすすめてはどうでしょう。自分が自由になるだけでなく、みんながみんなを自由にするために行動を起こせたら、すごいことです。自由をお互いにシェアしよう――それが私からの最初のアドバイスです。