11月4日、フォーリンラブのバービーさんの著書『本音の置き場所』が発売となる(全国展開6日)。この著書のもととなったFRaUwebの連載はどのように始まり、「書き手・バービー」はどのように誕生したのか、バービーさんがどんな思いで書いていったものなのか。担当編集者が改めて振り返り、分析する。

撮影/井上孝明

「武田砂鉄さんのラジオ聞きました?」

「武田砂鉄さんのラジオ聞きました? バービーさんがめっちゃいいですよ。絶対好きですよ。FRaUで連載したらどうすか。本出せますよ」

かつて「現代ビジネス」編集長をつとめていた阪上からそんな興奮気味のメールがきたのは、2019年夏のこと。へえ、阪上がそんなに言ってくるほどビリビリきたって言うなら、それは聴かねば。ちなみに阪上はお笑いをこよなく愛し、M1グランプリは予選を大体見て決勝翌日に分析記事を出してしまう男である。

果たして武田砂鉄さんがパーソナリティをつとめていたラジオ「ACTION」をradikoで聞くと、阪上が言うことがめっちゃわかった。私も多くの人と変わらず、バービーさんと言えば「It’s fall in love」やキス芸のイメージだったのだが、ACTIONで語られる話を聞くと、本棚にジェンダーの本があり(『メレンゲの気持ち』で映し出された自宅の本棚にあったのを武田さんが目ざとくみつけたらしい)、日経新聞は読んでるは、犯罪心理を知りたくてチベット体操のインストラクターするは(?)、とにかくいろんなことに興味があるらしい。しかも実は作家になりたくて芸人になる前は学校にも通っていたというではないか。

なにより興味深いのが、「パンツを出すのは私の主張」であり「パンツをめくられるというのは全然違う」とか、「セクハラ芸は私の主張」であり「それが独り歩きして傷つく人が出たらおかしい」とか。ひとつの物事をただのマルかバツかでジャッジしていないところだった。

写真提供/バービー

うわ、バービーさん、最高だな!! 

さっそくバービーさんの事務所を検索する。所属はワタナベエンターテインメント。誰かに聞いていけばきっと担当の方の連絡先はわかると思ったが、この熱い思いをそのまま伝えないと、どこかほかの媒体に先を越されちゃうかも!! という焦りがあり、HPのお問い合わせフォームから「初めまして」と連載依頼を書き込んだ。

これで連絡が来なかったら、誰かに担当者の方の名前を聞こう。
それが、バービーさんの「本音」とお付き合いさせていただく第一歩だった。