コロナ禍でもなぜか「値札問題」は解消されない… photo/iStock

アパレル業界「大崩壊」を招いた「3つのすれ違い」のヤバい正体

売り上げ急減は自業自得だった

アパレル業界には一般人が理解しがたい慣習がある。ファッション流通コンサルタントの小島健輔氏によれば、「七不思議」どころではなく一冊の本になるぐらいあるという。そんな慣習に縛られるあまり、コロナ禍で業績が大打撃を受けているアパレル業界がみずからの首を絞めている側面が指摘される。アパレル崩壊はもはや自業自得……。小島氏が、そんなアパレル業界の「三不思議」と「リアルな実態」を明かす。

わかりづらい場所に値札がついている… photo/iStock
 

値札を隠す

安売り店でもない限り、アパレルの売場では商品に付けた値札を隠す慣習があり、顧客は逐一、商品をまさぐって値札を探さねばならない。取り付け位置も衿元や袖口、第二ボタン穴などと決まっているわけでなく、アイテムやデザインによってバラバラで、なかには裏の洗濯表示に取り付けているケースもあるから、スカートやワンピースの奥まで手を突っ込んで探す羽目になる。

顧客にとっては結構、面倒臭いから改善が望まれるが、アパレル業界にはそんな意思はさらさら無いようだ。

どうせ隠すのだから取り付け位置を統一する気もないし、どこに付けても執拗に隠そうとする。ボタン穴に取り付けた値札は内側に入れて隠すし、袖口に付けた値札は袖の内側かポケットに落とし入れる。高級ブランドのバッグなど内袋に隠してしまうから顧客が自分で探すのは困難で、販売員に価格を尋ねるしかない。

値札を見せるのは美しくないと固く拒絶しているのだ。