アステリックスのレプリカ Photo by Pline(CC BY-SA 3.0)

フランス初の人工衛星にはあの漫画キャラクターの名前がつけられていた

サイエンス365days

"サイエンス365days" は、あの科学者が生まれた、あの現象が発見された、など科学に関する歴史的な出来事を紹介するコーナーです。

フランスの宇宙開発への出発点

1965年の今日(11月26日)、フランスが同国初の人工衛星「アステリックス」の打ち上げに成功しました。

1958年にフランス第五共和制の初代大統領に就任したシャルル・ド・ゴールは、米ソの冷戦が激化する中で、両国に続く「第三極」として名乗りを上げるべく、弾道ミサイルの開発に舵を切りました。日本ではあまりイメージがわかないことですが、ロケット開発とミサイル開発は表裏一体なのです。

1965年、当時フランスから独立したばかりだったアルジェリアの発射場から、人工衛星「アステリックス」を載せたロケットを打ち上げ、フランスは米ソに次ぐ3番目の、国産ロケットで人工衛星を打ち上げた国となりました。

ちなみに「アステリックス」という名前はフランスで人気の漫画キャラクターからとったもので、このような命名は諸外国に例がなく、ここでも独自性を発揮したといえます。

アステリックスの開発と並行し、フランスの宇宙開発はヨーロッパ諸国と協力する路線に転じました。1964年に欧州諸国と共同で欧州宇宙開発機構(ESRO)を設立し、1975年には欧州宇宙機関(ESA)に改組されました。フランスはESA加盟国のうち予算拠出額が最多であり、今でもヨーロッパ諸国による宇宙開発を主導しています。

漫画『アステリックス』の作者アルベール・ユデルゾ氏とキャラクターのアステリックス(右)、オベリックス(左) Photo by Chesnot/Getty Images