命じるのではなく「自分で決めさせる」

「今年の運動会でいえば、年長は鉄棒を披露しました。担当保育士によると、年度初めに、鉄棒で何が出来るようになりたいかを子どもたちに聞いたそうです」
すると、一人ひとり、やりたいことが違っていた。よって本番では、逆上がりする子も入れば、前回りの子も。連続で逆上がりする子もいた。

どの子にとってもそれぞれの「挑戦」は異なる Photo by iStock

つまり、「みんなここまで出来るようになりましょう」と大人が命じ、全員を均一化し同じゴールを目指すのではなく、あくまでも「自分で決めたことをやる」という姿を保護者に伝えて応援してもらったそうだ。競わせる種目として全員リレーなどもあるものの、「勝つためにこうしなさい」という指導は一切しない。走る順番も子どもたちが決める。子どもたちに、主体的な学びの機会を与えているのだ。

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さらにいえば、女性によると「私たちの園では、運動会があるから跳び箱をやります、縄跳びやりますよ、ではありません。子どもたちにこういうことを経験させたいなと、保育士たちがみんなで考えて春からいろいろなことを取り組みます。その先に運動会がある、という感じ」だという。

「もちろん、こうしたいという保育者の思いがあってのことで、そこを出発点にするやり方もありますが、いずれにせよ子どもが中心です。あんな小さいときから評価されるなんて、あり得ません。手の甲に点数を書かれた子どもたちはどんな気持ちだったんだろうと、涙が出てきます」