大切なのは「どう取り組むか」

「身体にマジックで点数を書くなんて、とんでもありません。そのようなことが何年も前から行われていたこと自体、おかしい。管理職や周りの同僚も知っていたはずなのに、止めもせず見逃してきたことにも問題があると思います。子どもたちの出来栄えを評価してあげることは間違っていないが、その方法は許されるものではないでしょう」

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関西圏の子ども園で園長を務める女性が、担任の指導を周囲が認識していた可能性を示唆すれば、都内の公立小学校で教鞭をとる30代の男性教諭は「幼稚園だけの話ではない」と言う。

「実は(小学校など他の教育現場の)どこでも起こり得ること。一体感とか、我慢、勝ち負けを重視する大人全体の姿勢が、教育を暴走させていくんだと思います」

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幼稚園と同じく未就学児を預かる保育士は、どう受け止めているのだろう。
「記事を読んで悲しくなった」と肩を落とすのは、東京都内の区立保育園で副園長を務める50代の女性だ。
「保育園は常々、幼稚園に比べて養護の部分は長けているが、教育の部分が薄いと言われてきました。このため、最近は教育にも力を入れてと保護者からの要望もあって、文字を覚えたり、絵や音楽などに注力している園もあります」

ただし、個々の子どもの出来栄えや評価よりも、そこまでどう取り組んだかを重視する保育がほとんどだと言う。
「私が働く園でも、その子がどう取り組んだのか、その姿を認めて保育していると自負しています」
プロセスを重視する教育は、子どもの頑張りを点数化する教育とは対岸にありそうだ。